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​本研究室への所属をお考えの皆様へ

中国哲学とは、ひとことでいえば、中国的思惟を研究する学問といえますが、それでは具体的に何を学ぶのか、なかなかイメージがわかないかもしれません。そこで、高等学校の教材で考えると、国語(古典)の中の漢文、なかでも思想的な分野がほぼそれに該当するといえます。ただし高等学校の教科書では『論語』『孟子』『老子』『荘子』など、春秋戦国時代のいわゆる諸子百家が中心に扱われていますが、そればかりが中国哲学の対象ではありません。その後に繰り広げられた漢・唐の訓詁学、宋の朱子学、明の陽明学、清の考証学などの儒学はもとより、道教や中国仏教などの宗教、あるいは日本の漢学に至るまで、いわば中国思想史すべてがその対象になるといってよいでしょう。
 専門の授業は2年生から始まります。研究方法は漢文訓読法が用いられます。それによって文献を正確に読解し、あわせて個々の思想史的意義や中国哲学史の展開を考察します。当研究室では卒業前の最終段階では、句読点も訓点もない漢字だけの白文を、漢文訓読法で解読したうえで、考察ができるようになるのを目標としています。ただし、これらは初歩から親切に指導してゆきますから、心配はいりません。

(吉田純教授、2017年度文学部案内『LETTERS』より転載)

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